2023年9月、福岡市東区の男性が絶滅危惧種に指定されている「ハマスズ」を見つけたと西日本新聞あてに情報提供がありました。
県内で最後に生息が確認されたのは約30年前だそうですが、今回はなんと数百匹も確認されたということで、研究員も意表を突かれたようです。
ハマスズというなにやら聞きなれない名前ですが、どうやらコウロギの仲間のようです。
今回はハマスズについて以下の点を調査・まとめた記事になります。
・ハマスズが大量発生した理由
・ハマスズに毒性はあるのか?
ハマスズとはどんな虫なのか?
なぜ?希少昆虫が大量発生…福岡市で「ハマスズ」30年ぶり確認https://t.co/MKcHMSoCjS#ハマスズ は絶滅危惧種の昆虫で、福岡県内で最後に確認されたのは約30年前。ところが、今回は少数ではなく何百匹もいたという。なぜ大量発生したのか、専門家に聞いた。#あなたの特命取材班
— 西日本新聞me (@nishinippon_dsg) September 19, 2023
ハマスズはコオロギの仲間で体長はオスで平均6.7㎜、メスで7.4㎜とメスの方がやや大きい傾向にあるようです。大型のマダラスズ類(コオロギ科の一種)で、体色は淡灰色で近似の他種に比べてより大型、腹部が淡緑~淡青色を帯びており後脚に大きな斑模様があり、小顎ひげ全体が灰色なのが特徴です。
草木のある海岸の砂浜が生息地で、まれに河川の砂地でも見つかることもあるそうです。
今回福岡県内で発見されたのも三苫海岸(みとまかいがん)で、生息の条件に当てはまっていますね。
福岡県内では1990年代中ごろに岡垣町で確認されたのが最後となっていて、その他の県でも長らく生息が確認できない状況であったため説滅危惧種に指定されています。
1950年代に採集された記録以降、県内ではまったく確認されておらず、すでに絶滅したものと判断した。海岸線の開発により、海浜植物の生えた広大な砂浜が消失し、生息しうる環境が激減した。さらに砂浜の背後の堤防が荒天時の後背地への退避を遮るため、飛翔能力の乏しい本種が波にさらわれてしまうことが減少の要因として大きいと考えられる。
引用:REDBOOKEHIME
ハマスズが大量発生した理由
地球温暖化説などいろいろと憶測が流れていますが、現状考えられる1つが三苫海岸周辺は人の出入りはそう多くなく、ほぼ手つかずの砂浜が多数あるようです。
ハマスズが生息するのに適した環境であることと、外敵が少なかったことで繁殖に適した条件下にあった可能性があります。
コオロギの繁殖力は?
種や餌など環境にもよって変わってきますが、コオロギのメスは1回の産卵で50~150個の卵を産むと言われています。
また羽化してから40~45日程度で成虫になるため、1年を通して何回も産卵のサイクルがまわることになります。そのためかなりの繁殖力があることが伺えますね。
その繁殖力の凄さが分かる動画もありました。
2週間ほどで大量のコオロギの赤ちゃんが産まれましたね…。
ハマスズに毒性はあるのか?
調査したところハマスズに毒性があるといった資料は確認できませんでした。
コオロギに関してはよく微毒があるといった情報がありますが、あくまで人が食べた場合のことであり、直接的な毒があるというものではありません。
ハマスズがこれに該当するかは断言できませんが、少なくとも毒性があるとするものは確認されていません。
まとめ
今回は福岡市東区で大量発生したハマスズについてお伝えしました。
絶滅あるいは絶滅が危惧されているものをまとめた書籍、レッドデータブックが2024年に改訂されますが、今回のケースのように情報を集めるなかでこれまでのデータがひっくり返ることが今後もあるかもしれませんね!
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